新会社のスタートにあたり

2019年12月22日

半年ぶりのコラムである。実に久しぶりである。
 この半年間さぼっていた言い訳から始めよう。怠けていたというよりも自分自身と格闘していたというのが真の姿だ。
 シェイクスピアではないが「to be or not to be」、人生において進むべきか退くべきか。進むとしてもどう進むべきか。模索のなか、猛烈な量の場と人に会い確かめ準備をしていた。それがやっと公言できるレベルにまで体内のパワーが充満し準備が整った。

 結論は自分で持っていた3つ会社を合併してひとつにし、基盤をしっかりさせることである。私にもしもの事があってもお客様に迷惑をかけないような会社すること。そして「後顧の憂い」を断ち、さらに高く、広く飛び立ち自分にしかできないことをしてみたいと思ったからである。

 では自分にしかできないこととは何か? 「That is the question」
IoTの社会実装を通じてデジタルトランスフォーメーション時代に日本が生き残る道に貢献していきたい。その中で自分にしかできないことを― 私は金型屋二代目として生まれ育ち、東京大学と12年に及ぶインターネットの開発研究をしながら、余暇は自分の感性を磨くために芸術や芸能に親しんできた。これらのものを混ぜこぜにしてできた自分自身をどう生かしていくかである。

STEAM教育と人生100年

 いみじくも、21世紀に求められる人材は、STEAM「科学(Science)」「テクノロジー(Technology)」「エンジニアリング(Engineering)」「芸術(Art)」「数学(Mathematics)」の素養を身につけている人だそうだ。この5つならばもの心がついて50年間かけてやってきたテーマそのものであり、たっぷりと自分の中にたまっているものだ。自分で作った格言がある。
知能は学ぶもの
知性は鍛えるもの
感性は磨くもの

 これをたっぷり経験してきた強みが自分にあることに気づかされた。
 併せて、世の中では人生100年と言われるようになった。定年が60才から65才に延び、さらにもっともっと現役でいろということらしい。ならば自分ももうひと働きするかという気になるというものだ。

人生60歳まではリハーサル

 という言葉に出会い勇気をもらった。
 デジタルトランスフォーメーション時代はいいことだが、その渦中にいながら思うことはデジタル化により効率や生産性が上がるだけでは世の中つまらないということだ。人生楽しく、「粋」に生きていきたいと思う。教育者になる気はさらさらないが、新時代のモデルケースとして自分がモルモットになることはできる。もし成功すればお手本になる。
 お仕事の話は野暮なので今回しないが、いろいろな構想を持っている。
 ぜひ皆様のご支持とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

中島 高英